遊戯法の最近のブログ記事

たとえ「ルールシステム」や「世界設定」から導き出した「テーマ」であっても、「不適合」や「不足」が生じることはありえます。また「短所を補う」のみならず「長所を伸ばす」ためにも、様々な工夫が凝らされるべきです。それらの工夫を、ここでは「手法」と呼びます。

「手法」には、書籍や映画など参考資料の事前提示、要点を絞った配布資料の作成、参加者同士でのちょっとしたアドバイス、更にはルールシステムの追加デザインなどが考えられます。

長々と六つの題材について述べてまいりましたが、このような作業は実際にはルールブックを読み進めるのと並行して瞬間的、直感的に行われます。手間も時間も大してかからず、自然にできるが故に、かえって無意識に思い込みが強くなるのが落とし穴です。

各題材について一言ずつまとめると次のようになり、これらが「多様なる解釈の中から選び出した、私=鏡が好む、クトゥルフ神話TRPGが向いている遊び方」の要素となります。「私が好む」というところが大切ですよ。

「世界設定」について例示する題材の最後は、1920年代アメリカ特有の現象である「禁酒法」について考えてみます。まず恥を晒しますと、その字面などから私は「禁酒法」を次のような法律だろうと思っておりました(特徴A1~A5)。

A1、1920年に(何らかの事情で)制定された。
A2、飲酒や製造、販売など、酒に関するすべての行為を禁じた。
A3、もぐり酒場(Speak easy)がはびこり、実際には誰もが酒を飲んでいた。
A4、密造やもぐり酒場経営などを資金源としてギャングが強大化した。
A5、1933年に、おそらく皆に反対されて廃止された。

今回は「世界設定」ふたつめの題材として、「装備」について考えます。ここでいう「装備」とは、財布や自転車など日常的な品物ではなく、希少性や高値、専門性、法律などによって持つことが制限される物品を指します。ヘリコプターやサブマシンガン、魔法の道具などがその一例です。

ここからは「世界設定」について考えてみます。

まず重要なこととして、「ルールシステム」と違い、「世界設定」はすべてがルールブックに書かれていません。サプリメント(補助資料集)も含め、そこにあるのは主要かつ表面的な情報であって、残る大部分は遊び手が独自に「補足」しなくてならないのです。そしてその補足作業において、多くの「解釈」が介入することとなります。

ルールシステム編の最後は、「クトゥルフ神話TRPG」(CoC)特有のルールである「正気度」について考えてみます。以前にも一度やっていますけど、改めて「特徴」を並べると次の通り。

1、初期値は無作為に決められる。
2、上限値は「クトゥルフ神話」技能値によって決まる。
3、大きいほど正常な行動を維持し易く、小さいほど行動不能になり易くなる。
4、神話生物との遭遇、魔道書の読解、呪文の行使などによって減少する。
5、神話に関わる事件の解決、神話生物の退治(退散)などによって増加する。

クトゥルフ神話TRPG」のルールシステム解釈2回目は、プレイヤーキャラクター(探索者;Investigator)の能力について考えてみます。私の解釈では「キャラクター作成ルール」と「成長ルール」とが主たる論点となり、先の「D100ロール」よりは大きくゲームシステム特有のものとなります。

各ルールの説明は省きまして、その「特徴」は次の通り。

ゲームシステムから「遊戯法」を読み取る際の三つの注意点に留意しつつ、具体例を挙げてまいります。

やはり最初は慣れたところで「クトゥルフ神話TRPG」の、「ルールシステム」から三つ、何れかの「世界設定」からも三つの題材を挙げ、その「特徴」や「向き不向き」について考えてみましょう。その後、別のゲームシステムを用いるかどうかは一段落ついてから考えます。

まず、行為判定ルールである「D100ロール」。これは、技能値などを百分率(%)で表わし、1~100の目が出るサイコロ(D100)でそれ以下を出せば成功、そうでなければ失敗とするものです。ここでは「00(=100)は常に失敗」というくらいで、オプションルールなどは含めずに考えてみます。

ルールブックから「遊戯法」を定める際の三つの注意点、その残る二つについて。

第二の注意点は、「デザイナーの意図」を信じるな、そういう概念を盲従するな、ということです。

デザイナーが某かの世界観をもって「ルールシステム」や「世界設定」を創っているのは確かですが、「シナリオをこういう展開にさせよう」とか「プレイヤーにこういうプレイをさせよう」とかの「意図」は必ずしも込めていません。込めているデザイナーもいるでしょうが、そうだとしても次のような難しさがあります。

ここからは、任意のゲームシステムから「遊戯法」を考えていくことについて語ってまいります。その手順は次の通り。

1、そのゲームシステムには多種多様な「遊戯法」がある、と認識する。

2、「ルールシステム」および「世界設定」のひとつひとつにつき、その特徴を読み取る。

3、読み取った各特徴から、その向き不向きを導き出す。

4、向き不向きに配慮しつつ、遊ぶ際に認識すべきテーマを定める。

5、テーマとの間に不適合や不足があるなら、それを補うための手法を定める。

6、テーマを参加者と共有し、手法を駆使してゲームプレイを行う。