反省会という名称

反省」とは「過去の言動の善悪可否を考えること」であり、それを集団で行なうのが「反省会」です。「反省」好き、「反省会」好きなのは日本人の特徴であり、謙虚さという美徳の顕れです。アメリカ発祥の卓上RPGであっても、遊び手が日本人であれば、「反省会」をやるのは不自然なことではありません。

もちろんアメリカ人も「反省」はしますが、「反省会」に当たる習慣は無いようです。ただ卓上RPGにおける似たものとして、ゲームプレイ存続を難しくするような問題が生じた場合に、それについてセッション後に特定の相手と論じ合う(discuss)、というものがありました。このような「Discussion」は、日本語では「議論」「討論」と訳される通り、しばしば互いの意見のぶつけ合いとなります。意見対立を恐れず問題点を正直に指摘し合えることは、アメリカ人の美徳でありましょう。

「Discussion」に比べると、「反省会」はより柔和なものと言えます。「論じ合う」のではなく「反省し合う」という姿勢の違いに加え、学校や職場、趣味の交流でも常日頃お馴染みのことだからです。仕事の後は仕事の反省会、試合の後は試合の反省会、祭の後には祭の反省会、などなど。もっとも、「反省会やろうぜ!」の半分以上は「呑み会やろうぜ!」の意味ですけど。また高校の運動部などなら、試合会場で第1次反省会、第2次はお好み焼き屋で、ということもしばしば。

私のような議論好きなら「ディスカッションやろうぜ!」と言われれば大喜びです。しかし「議論」というものにネガティブなイメージを抱く者にとっては、「反省会」の方が受け入れられ易い名称である、と考えられます。