自由なダンジョンを遊び終える

ゲームマスター「...といった宝を見つけたよ。」
プレイヤーB「ふぅ、戦闘きつかったけど、見合うだけの収穫はあったね。」
プレイヤーC「部屋の奥はどうなっていたんだっけ。」
ゲームマスター「通路が続いているよ。ここまでの通路より少し幅が広いようだ。」
プレイヤーA「宝はそれなりに手に入れたし、もう帰らないか?」
プレイヤーB「え、もうちょっと行こうよ。魔物も宝もまだありそうだし。」
プレイヤーC「こっちは体力的に不安があるなぁ。」
プレイヤーD「...ところで、あと1時間でプレイ終了時刻なんですけど。」

手順7 : プレイを終える」即ちゲームプレイの終わりは、次のような状況が生じた時に訪れます。

  1. 時間切れ : プレイ時間が無くなった。会場の使用時間や、門限などによる。
  2. ネタ切れ : 遊ぶ材料が無くなった。シナリオの目的を達成したか、失敗して。
  3. 満足 : その日の遊びに、完全に満足してしまった。

上記三者が同時に満たされることは稀です。ダンジョンは続いているがプレイ時間が残っていない、プレイ時間には余裕があるがダンジョンをすべて探索してしまった、時間もダンジョンも残っているがその日のゲームプレイに満足しきってしまった、など。参加者の誰か一人でもそう思ったなら、その者は述べるでしょう。「そろそろ終わりにしないか?」と。

「時間切れ」は、参加者全員に共通する終了条件です。少しでも余裕があれば、ダンジョンの外に出るまで、町に帰るまで、依頼人に報告するまで、などの結末を急ぐことができます。さもなくば、戦闘の途中など、中途半端な状態で終えることもあります。

「ネタ切れ」は、参加者によって変わることがあります。ダンジョンがすべて探索されれば、ゲームマスターにとっては「ネタ切れ」となります。プレイヤーにとってはシナリオへの関わり方次第で、「宝を手に入れる」ためなら探索し終える前でも「ネタ切れ」になるかも知れませんし、「ダンジョンを隠れ家にする」つもりなら探索後まで続きます。

「満足」が参加者間で一致して起こることはまずありません。個人差に加え、その日の体調なども関わってきますので。

さて、このように誰かから「そろそろ終わりにしないか?」と提案されたなら、どのように「プレイを終える」かについて話し合います。すぐにプレイを終える、何らかの行動の後に終える、何らかの条件を満たしてから終えるなど、各参加者が「自分が面白いと思う」意見を出し合って、(手短に)話し合います。

「時間切れ」なら終えるしかありませんが、「ネタ切れ」や「満足」で意見が一致しない場合は、一部プレイヤーは観客のように楽しんでもらう(分離)、終える条件を決めてから続ける(妥協)、関わり方などを工夫して参加意欲を新たにしてもらう(融和)などの解決法を探ります。どのような形であれ、それまでのゲームプレイを「自分が面白いと思う」ように遊び、存分に楽しんだ者は、いつでもそれを終えることができます。

プレイヤーA「ちょうど良い、帰ろうよ。」
プレイヤーB「う~ん、1時間あれば、もう少し行けるんじゃない?」
プレイヤーC「戦闘の途中で終わるよりは、切りが良いな。」
プレイヤーD「次の部屋を覗いて、敵が多そうだったら帰る、というのは?」
プレイヤーC「体力が本当にヤバいんで、戦闘になっても前線には立てませんが。」
プレイヤーB「それだとこっちもヤバい。じゃ、この辺で終わらせようか。」
プレイヤーD「そうだね。」
ゲームマスター「それで良いんだね?では、一行の帰り道では...え~と...特に何も起こりません。町でやることが特になければ、これでプレイ終了です。お疲れ様~。」

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