01 遊戯法の記事リスト

プレイヤー用キャラクター(PC)が「ダンジョンに棲む敵に対して兵糧攻めや火攻め(煙攻め)を行う」という事例について、Twitter上で行われた考察と議論をTogetterにて拝読しました。

私の見解は、いつも通り。プレイヤー(PL)が発案したPCの行動を、ゲームマスター(GM)がどのように扱うか、その手順は「遊び方」(遊戯法)によって異なります。以下、大雑把に三つの遊び方を挙げ、各々における行動決定の手順、兵糧攻めや火攻めをどのように扱うか、を論じます。

先の論考「『クトゥルフ神話TRPG』非模範的相談室」の捕捉を兼ねて、また「遊び方」(遊戯法)の部分的実例として、判定ルールに合わせてシナリオを作ることについての考察をまとめます。

卓上RPGのルールシステムの内、キャラクターが試みた(一回の)行動が「上手くいったか否か」を決める手順を、ここでは「判定ルール」と呼びます。サイコロを用いるもの、カードを用いるものなど、判定ルールは多種多様ですが、その性格から次の三つに分類できます。

  • 成功か失敗かに分ける判定ルール
  • 成功の度合いを決める判定ルール
  • 得意なら必ず成功する判定ルール

論考「『北斗の拳』に見る三種類のドラマ」で挙げた、「ワールドセッティングの上のドラマ」「キャラクターの間のドラマ」「シチュエーションの中のドラマ」の三者は、卓上RPGのゲームプレイにおいても語ることができます。もちろん卓上RPGは、小説やマンガ、映画などとは異質な構造を持ちますから、そこに生じる「ドラマ」もまた別物です。

ドラマ」とは、演劇をはじめとして、劇的な展開を生み出すあらゆるものを指す語です。小説やマンガはもちろんのこと、スポーツや現実の事件などにも用いられます。卓上RPGのゲームプレイも、その結果が劇的であれば、「ドラマ」の一種となりえます。

この論考では、「ドラマ」を構成する三つの要素「ワールドセッティング」「キャラクター」「シチュエーション」について考察します。これら三者は常に共存するものですが、三者のどれが優勢となるかによって「ドラマ」の性格が変わります。

先の論考「失敗か事故か、成り行きか」で触れた、「想定外を想定する」ということについて、具体例を幾つか挙げます。難しいことではありませんし、誰もがしばしば行っていることですが。

何であれ行為をすれば、好ましい結果が得られることがあれば、好ましくない結果に至ることもあります。仕事や受験、交渉であれスポーツであれ、あるいは原子力発電所の運用、更には卓上RPGのゲームプレイにおいても。

このような結果の違いをどのように評価するか、には三通りの方法が考えられます。

卓上RPGには、多種多様な「遊び方」があります。同じゲームシステム、同じ世界設定を用いても、それらをどのように活用して遊ぶかは、人によって様々です。このため一緒に遊ぶ相手次第で「遊び方」が変わり、多様なゲームプレイを体験することができるのです。このような楽しさの幅広さは、卓上RPGの特長のひとつといえます。

しかしながらゲームプレイへの参加者によって、「遊び方」への関心は様々です。例えば、次のような三通りの態度に大別することができます。

たとえ「ルールシステム」や「世界設定」から導き出した「テーマ」であっても、「不適合」や「不足」が生じることはありえます。また「短所を補う」のみならず「長所を伸ばす」ためにも、様々な工夫が凝らされるべきです。それらの工夫を、ここでは「手法」と呼びます。

「手法」には、書籍や映画など参考資料の事前提示、要点を絞った配布資料の作成、参加者同士でのちょっとしたアドバイス、更にはルールシステムの追加デザインなどが考えられます。

長々と六つの題材について述べてまいりましたが、このような作業は実際にはルールブックを読み進めるのと並行して瞬間的、直感的に行われます。手間も時間も大してかからず、自然にできるが故に、かえって無意識に思い込みが強くなるのが落とし穴です。

各題材について一言ずつまとめると次のようになり、これらが「多様なる解釈の中から選び出した、私=鏡が好む、クトゥルフ神話TRPGが向いている遊び方」の要素となります。「私が好む」というところが大切ですよ。

「世界設定」について例示する題材の最後は、1920年代アメリカ特有の現象である「禁酒法」について考えてみます。まず恥を晒しますと、その字面などから私は「禁酒法」を次のような法律だろうと思っておりました(特徴A1~A5)。

A1、1920年に(何らかの事情で)制定された。
A2、飲酒や製造、販売など、酒に関するすべての行為を禁じた。
A3、もぐり酒場(Speak easy)がはびこり、実際には誰もが酒を飲んでいた。
A4、密造やもぐり酒場経営などを資金源としてギャングが強大化した。
A5、1933年に、おそらく皆に反対されて廃止された。

RPG日本

アーカイブ