Trail of Cthulhuの遊び方

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ここではTrail of Cthulhu (ToC)の「遊び方」(遊戯法)について紹介します。なお、ここで言う「遊び方」とは、あるルールシステムや世界設定を用いて、ゲームマスターやプレイヤーたちがどのように遊ぶか、という方法論のことです。

ToCでは、「モード」や「キャンペーン・フレーム」を選択することで、「遊び方」を定められるようになっています。

モード」(Mode)は、クトゥルフ神話に対峙した「探索者」(プレイヤー用キャラクター;PC)がどの程度まで抗いうるか、によって二つに分かれます。ひとつは、悲壮な運命から逃れえない「ピューリスト」。もうひとつは、敢然と戦い続けることが可能な「パルプ」です。どちらを選ぶかによって、ルールシステムが一部変更されます。変更箇所ごとに取捨選択することで、二つの「モード」の間で遊ぶことも可能です。

ピューリスト (Purist)
探索者は、クトゥルフ神話の前には矮小な人類に過ぎず、早かれ遅かれ破滅する運命を免れない。
ラヴクラフトの小説「宇宙からの色」、「狂気の山脈にて」、「時間からの影」、「闇にささやくもの」などに準拠。
一般行動能力で判定する際、プレイヤーは難易度を教えてもらえない。銃の装弾は厳密に数えられ、しかも判定で1が出たら弾切れとなる。正気度は減る一方で、決して回復しない。などなど。
パルプ (Pulp)
探索者は、クトゥルフ神話に敢然と立ち向かう勇者であり、才覚を尽くして日夜闘い続ける。
ラヴクラフトの小説「チャールズ・デクスター・ウォード事件」、「ダンウィッチの怪」、「斎忌の館』などに準拠。
一般行動能力で判定する際、プレイヤーは判定前にその難易度を教わる。銃の装弾は、戦闘中は大抵無くならないので、数えない。正気度は、クトゥルフ神話の脅威に打ち勝つと回復する。などなど。

キャンペーン・フレーム」(Campaign Frame)は、探索者がクトゥルフ神話に関与していくための背景設定です。その名の通りキャンペーン用ですが、単発シナリオにも流用できます。それに適した「モード」、クトゥルフ神話の扱い、お奨めの職業、関係者(NPC)リスト、追加ルールなどがまとめられています。基本ルールブックには、1930年代を想定した三つのキャンペーン・フレームが挙げられています。

アーミテッジ研究室 (The Armitage Inquiry)
探索者は、ミスカトニック大学の一員(研究者や学生、職員や警備員など)として、クトゥルフ神話に関わる事件を追う。
関係NPCとして、ヘンリー・アーミテッジ博士、ウィリアム・ダイアー教授、ウィンゲート・ピースリー教授など。
ピューリストでもパルプでも可。探索者は既にクトゥルフ神話の存在を知っている。関係NPCから助言を得られる。
聖約計画 (Project Covenant)
探索者は、合衆国がクトゥルフ神話に対抗するために密かに開設した組織に所属し、怪事件の調査を命じられる。
関係NPCとして、(組織開設の発端となった)1928年のインスマウス襲撃に携わった政府関係者や軍人たち。
パルプ向き。探索者は既にクトゥルフ神話と闘う心構えを持っている。連邦政府の捜査官(FBIなど)や軍人などとなる。
ロンドンの猟書家たち (Book-Hounds of London)
探索者は、ロンドンの書籍類の闇市場に携わっており、高値がつきそうなオカルト書を入手するためには手段や危険を問わない。
関係NPCとして、ライバルの書店、上得意の収集家、パブの主人や裏社会の顔役など。
追加能力として、書誌学や偽造など。非クトゥルフ神話的なオカルト魔術(Idiosyncratic Magic)ルール。

「キャンペーン・フレーム」は、サプリメントで更に追加されていくようです。例えば、オカルト的な怪事件に取り組む「神話探偵」(Mythos Detective)など。特に「キャンペーン・フレーム」は、本家BRPの「クトゥルフ神話TRPG」に転用しても面白いでしょう。

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