2009年5月アーカイブ

初心者専用BRP

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今回は「初心者専用ルールシステム」の更なる例として、既存ルールシステムの「初心者専用化」を試みます。前回のような極端な例を前提にすれば、大胆に削っていくことが可能に、というより平気になります。「初心者専用」に飽きたなら、そのまま本来のルールシステムに移行できる、というのも長所。

削られてしまう既存ルールシステムには、私がこよなく愛する「Basic Roleplaying (BRP)」システムを取り上げます。最近海外ではやたら元気なBRPですが、日本語版が流通しているのは『クトゥルフ神話TRPG』くらいなので、データなどはそちらから流用します。ただし、必ずしも「クトゥルフ神話」を扱うゲームとするわけではありませんので、ご注意。

キャラクターの行動を決める際、「キャラクターの知識や信条、都合など」と「プレイヤーの知識や信条、都合など」との、どちらを優先するのか。あるいは、端からどちらかしか無いのか。その違いによって、四種類の遊び方を想定することができます。

「メタゲーム」という言葉にこだわって、これらを「強いメタゲーム」「弱いメタゲーム」「非メタゲーム」「反メタゲーム」の四つに分類し、各々について考えてみます。

「メタゲームとは悪いものだ」という考え方は、こちらなど、英語で書かれた資料に見受けられました。そこに示された「悪いメタゲーム」とは、次のようなものです。

悪いメタゲーム
キャラクターは知らないはずの、プレイヤーの知識やルール運用によって、ゲームプレイを有利に進めること。
キャラクターではなくプレイヤーとして、シナリオのプロットやルール運用について、他の参加者と語り合うこと。
キャラクターではなくプレイヤーとして、ゲームプレイと関係のない話題について、他の参加者と語り合うこと。

先行する記事「メタって何?」と「卓上RPGの階層構造の基本」とに基づき、卓上RPGにおける「メタゲーム」について整理します。

ゲーム (ゲームプレイ)
キャラクター(PCとNPC)を行動させることで、舞台世界を変えていくこと。(広義のゲーム)
キャラクター自身の知識などによって、キャラクターの行動を決めること。(非メタゲームとしてのゲーム)
メタゲーム (メタゲームプレイ)
キャラクターが知らない、プレイヤーやゲームマスターの知識などによって、キャラクターの行動を決めること。

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